伴走・ガイドの方法
伴走について
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伴走とは
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伴走とは、障害者ランナーが、安全に安心して走れるように、 路面状況を説明、走路の確保、進行方向を伝える等して、一緒に走ることです。
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伴走ロープ
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伴走ロープは、障害者ランナーと伴走者をつなぐ大切なものです。 1メートルほどの長さのものを輪にし、障害者ランナーの好みや、状況に応じて輪にしたロープを2重にして使用したりもします。 一般的には障害者ランナーが用意しますが、伴走者も予備として持っていると安心です。
〈補足〉伴歩については、伴走方法に準じて行う。
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ビブスの着用
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伴走・伴歩の際は、障害者、伴走者・伴歩者共に、安全確保のためビブスを着用します。
下記サイトより、バンバンネーム(ニックネーム)入り、バンバンクラブ専用のビブスが購入できます。
ビブス購入サイト
視覚障害者ランナーの伴走方法
視覚障害とは
視覚障害には、全く見えない「盲(全盲)」と、日常生活に支障があり不自由を強いられる「弱視」(ロービジョン)に大別されます。 「弱視」は、その種類や見えにくさが多岐にわたり、単独では全く走れない人と、ある特定の環境が整えば、単独で走ることができる人がいます。
その場合も伴走がつく方がより安心に走れることがあります。
1.走る位置
障害者ランナーの左右どちら側で伴走者が走るかを確認し、お互いの内側の手でロープをしっかりと握ります。 障害者ランナーの真横か少し後ろを走り、前に出て引っ張らないようにします。
(競技によっては、伴走者がランナーの前に出ると失格になる場合があります。)
2.走り方
お互いの内側の足を合わせて、二人三脚の要領で走ります。腕振りも合わせるようにします。無理に足と腕を合わせようとするよりも、相手のリズムをつかむようにする方が、合いやすくなります。
また、腕振りについては、伴走ロープを手の甲&肘が触れ合うぐらい、極端に短くすると一体感が出て合いやすくなります。
●曲がり角の走り方
カーブでは、内側になる人は、速度を落として、歩幅を小さくします。 カーブ&Uターンの時、内側の人が普通の歩幅で走ると、外側の人が付いていくのが大変で、危険な場合があります。
3.進行方向の説明
左右曲がり角、斜め右方向、道なりに真っ直ぐなど、進行方向の説明します。
伝え方は、10m先右直角(90度)、直線道路が100m続きます等。告知のタイミングは、あらかじめ障害者ランナーの希望を聞いておくと良いです。
曲がり角は、10m先から告知して欲しい人もいれば、快足ランナーは、50m先から一度告知し、曲がる直前に再度声かけが欲しい人など、様々です。
お互いにコミュニケーションをとって確認しておくことが大切です。
4.路面状況の説明
でこぼこや、砂利道、滑りやすいマンホール等は、できるだけ避けるようにしますが、避けられない場合は、通過前に路面状況を伝え、安全に注意して走行します。
歩道の上り下りなど大きな段差は危ないので、状況を具体的に(たとえば、歩道の上り20センチ)伝えたうえで、走らずに歩いてください。
その他、坂道の上りや下りになるところ、上り下りが終わるところも、しっかりと伝えます。特に下り坂の終わりは、転倒につながる場合があるので、要注意です。
5.混雑時・追い越しのマナー
歩行者や前のランナーを追い抜くときは、恐怖心を与えないよう、細心の注意を払います。
追い越しをする際は、状況に応じ減速をするなど、安全に気を付け、
追い抜く前、追い抜いた後、丁寧に声をかけるようにしましょう。
強引な走行は怪我や事故のもとですし、周りとのトラブルの原因にもなりかねません。
マナーを守って、お互いに気持ちよく走れるように気を付けましょう。
道がふさがっている時に、声をかけて追い抜くことを好まないメンバーもいます。
走る前に、障害者ランナーと対応について話し合いましょう。
6.距離の説明
レースの時など、距離表示を伝えます。1km地点、5km通過、ゴールまで後2km、後200m等。
障害者ランナーによっては、細かく説明をしてほしい人もいれば、必要ない人等、様々なので、あらかじめ希望を聞いておくと良いです。
7.安全情報の説明
安全第一を考え、障害者ランナーが走るコースは、走りやすいところを選びます。
危険情報ばかりでなく、安全情報も伝えると、よりリラックスして走ることができます。
道が広い、凸凹が無い、人がいない、真っ直ぐな道が続く、前から自転車がきているが、このまま走っていて問題ない、などです。
8.相手の目になって
余裕があれば、周囲の状況、景色等を相手の目になって説明してください。レースの時は、沿道の応援者の様子を知らせると、障害者ランナーのモチベーションアップにもなります。
自分ならどうして欲しいか相手の立場になって考えると、何を伝えればよいのかがわかります。
9.コミュニケーションの重要性
障害者ランナーが、走りにくいと感じていても、言い出せない場合があります。
伴走者の方から、スピードや、ストライド、腕振り、声かけについて確認をとり、相手が伝えやすいようにしましょう。
コミュニケーションをしっかりとることで、伴走技術も向上し、安全、安心して走ることにつながります。