写真2枚。左、シブジャガさんと、盲ろうランナーよしちゃん。右、盲ろうランナーミーロ、タエ、ゴリラ、ちーぼう、盲ろうランナーゆりっぺ

伴走・ガイドの方法

盲ろう者ランナーの伴走方法

盲ろう者とは

盲ろう者とは視覚と聴覚に障害を合わせ持つ方で、全く見えなくて聞こえない全盲ろうの方から、少しは見えて聞こえる弱視難聴の方まで障害の程度は様々です。

盲ろう者とのコミュニケーション方法

  • 触手話=手で触って手話を読み取る
  • 弱視手話=視野がせまいので、少し離れた場所で手話をする
  • 接近手話=接近して手話をする
  • 指点字=両手の人差し指・中指・薬指を使って 点字を打つ
  • 音声=耳のそばで話す
  • 手の平書き=基本 ひらがなかカタカナ
  • ローマ字式指文字=文字数が少なくすむのですが、結構難しいです
  • 日本語式指文字=あいうえお…などの指文字です
  • その他、ホワイトボードに文字を書く、アイパッド、メール等

バンバンメンバーの盲ろう者について

触手話を使う人が最も多くいますが、少し離れて手話を読み取る人や、音声会話のメンバーもいます。それぞれに合ったコミュニケーション方法が必要です。

1.走る位置

障害者ランナーの左右どちら側で伴走者が走るかを確認し、お互いの内側の手でロープをしっかりと握ります。 障害者ランナーの真横か少し後ろを走り、前に出て引っ張らないようにします。

(競技によっては、伴走者がランナーの前に出ると失格になる場合があります。

2.走り方

お互いの内側の足を合わせて、二人三脚の要領で走ります。腕振りも合わせるようにします。無理に足と腕を合わせようとするよりも、相手のリズムをつかむようにする方が、合いやすくなります。

また、腕振りについては、伴走ロープを手の甲&肘が触れ合うぐらい、極端に短くすると一体感が出て合いやすくなります。

●曲がり角の走り方

カーブでは、内側になる人は、速度を落として、歩幅を小さくします。 カーブ&Uターンの時、内側の人が普通の歩幅で走ると、外側の人が付いていくのが大変で、危険な場合があります。

3.混雑時・追い越しのマナー

歩行者や前のランナーを追い抜くときは、恐怖心を与えないよう、細心の注意を払います。
追い越しをする際は、状況に応じ減速をするなど、安全に気を付け、 追い抜く前、追い抜いた後、丁寧に声をかけるようにしましょう。
強引な走行は怪我や事故のもとですし、周りとのトラブルの原因にもなりかねません。 マナーを守って、お互いに気持ちよく走れるように気を付けましょう。
道がふさがっている時に、声をかけて追い抜くことを好まないメンバーもいます。 走る前に、障害者ランナーと確認をとっておくようにしましょう。

4.伴走方法 合図の仕方

5メートル先(もう少しで)を右(左)に曲がります
曲がる方向に、軽く二回合図する。
左⇒軽くロープを引く。右⇒肘で押す。
ここで右(左)に曲がります。
曲がる方向に
左⇒ロープ引く。右⇒肘で押す。
5メートル先(もう少しで)に上り(下り)段差があります。
上り段差⇒軽く二回ロープを引き上げる。
下り段差⇒軽く二回ロープを引き下げる。
ここで上り(下り)段差です。
上り段差⇒ロープを引き上げる。
下り段差⇒ロープを引き下げる。
5メートル先(もう少しで)に上り(下り)坂があります
上り坂⇒手の平を下に向けて、斜め上にして軽く二回当てる。
下り坂⇒手の平を下に向けて、斜め下にして軽く二回当てる。
ここから上り(下り)坂です。
上り坂⇒手の平を下に向けて、斜め上にして当てる。
下り坂⇒手の平を下に向けて、斜め下にして当てる。
5メートル先(もう少しで)で平坦になります。(坂が終わります)
手の平を水平にして、軽く二回当てる。(手の平は下向き)
ここで平坦になります。(坂が終わります)
ロープを持った右手を水平にして(手の平は下向き)、
左手で軽くポンとたたく 。
右(左)に進路を変えます。
左⇒ロープ引く。右⇒肘で押す。
5メートル先(もう少しで)で折り返します。(カラーコーンです)
右回り⇒手で右回りの円を描く。左回り⇒手で左回りの円を描く。
スピードを早く(遅く)します。
早く⇒握りこぶしの状態から、人差し指&親指を弾くように突き出す。
遅く⇒人差し指と親指立てて後ろ側に倒す
ストップ
ロープを後ろに2度、強く引く。
凸凹道。
手の平を上に向けて、5指の先を少し曲げて上下に動かす。
※左右に動かすと「痛い」の手話になるので、要注意。
車&バイクが来た時
車&バイクを発見したら、早めに合図をする。
車 ⇒ 四指を揃えて、親指とで「コ」の字を作る。
バイク ⇒ バイクのアクセルを噴かす恰好をする。合図をしたら、道路の端に移動して徐行するか停止する。
車&バイクが通り過ぎたら「OK」の合図をして走る。

5.エイドの説明

そろそろ、エイドです。
手首を握る。
エイドに寄るか、寄らないか?
エイドに寄る ⇒ 親指を立てる。
エイドに寄らない ⇒ 手の甲で振り払う
エイドメニューの合図。
水⇒手を広げて上向き、揺らしながら横に動かす。
スポドリ⇒手を広げて縦にして上下する。
ウーロン茶⇒ パーの状態で、薬指だけを折る。
オレンジジュース⇒「お」をしたあと、小指を立てて「J」を空書きする。
その他、必要に応じて、ホワイトボード&手話&指文字で行う。

6.トイレの誘導

トイレに行く時の合図
親指と人差し指で半円、残り三指は広げて伸ばす(WCの形)
洋式トイレ? 和式トイレ?
トイレは、洋式&和式、どちらでもOKですが、洋式がベスト。
トイレでの説明
以下の説明をする。(特に和式の場合)
※トイレの縦向き&横向き
※水を流すペダルの位置
※トイレットペーパーの位置
※カギの位置&掛け方
ランプが必要か?
仮設のトイレ内などは、薄暗いのでランプが必要です。(1W以上)

7.体調の異変 (足・お腹・頭・その他が痛い)

身体が痛い時の合図
痛いところを触ってから、手のひらを上にして5指を曲げて水平方向にゆする。

8.手話以外のコミュニケーション

ホワイトボードがあると便利です。特にウルトラの時は必須です。文字は、太字の黒色で、2~3センチ角の大きさで書くのがよい。(小さ過ぎても、大き過ぎてもNG)。

夜暗くて見えない時は、携帯メールを使う。

雨でホワイトボード&携帯メールが使えない場合は、手のひらに文字を書く